なぜ日本人は中国語より英語を勉强するのか

日本で外国語を学ぶといえば断トツで英語だ。オンライン、オフラインとも英会話スクールは溢れかえるほどにあるが、他言語のスクールはほとんど目につかない。

物心ついた時からこのような環境なので、特に不思議には思わなかったが、よく考えるとかなり不思議な現象だ。

実際、英語を仕事や日常生活で必要な日本人はほとんどいない。なぜなら欧米人で日本に住んでいるのは、東京などの極一部の都市だけで、自ら率先して英語のサークルなどに入らなければ、苦労して英語を勉强する必要はない。

日本に住んでいる限りは、よっぽど英語より中国語を勉强した方が役に立つだろう。日本に一番多く住んでいる外国人は中国人だ。僕が住んでいる街でも中国人は至る所にいるし、仕事で何回もやり取りしたこともある。

また、日本の並べられている商品の大半は中国製で、国内メーカーが中国工場で生産しているというケースはかなり多いので、必然的に中国人との仕事の取引も頻繁にある。

今でこそ、企業も中国への投資を下げて東南アジアにシフトしているが、中国との経済的繋がりはかなり大きなものだ。また、中国は13億人とも言われる巨大な人口を擁する大国なので、中国語が話せれば、欧米国家よりも多くの人と事実上コミュニケーションができるようになる。

日本人にとっては英語よりも中国語の方が習得は簡単

日本と中国は同じ漢字文化なので、漢字を見れば何を言っているのかは、おおよその意味を理解できる。中国語を勉强する前から、漢字の意味を理解できるのでかなりのアドバンテージがある。

あとは発音さえ覚えればいいので、集中的に学べば3ヶ月もすれば日常会話ができるようになる人も多い。中国語は日本語と同じでほとんどの単語が漢字2文字で表現されているので、英単語のように新たに覚え直すという感覚はそれほどない。

これはドイツ人が英語を学ぶ感覚に似ている。ドイツ語と英語もアルファベット表記で言語体系が似ているため、ドイツではかなり英語を話せる人が多い。

しかし日本語と英語は言語体系が大きく違い、発音レベルの周波数も違うため、まともに聴き取れるようになるまで、かなりの年月を要する。

このような傾向を考えると、日本人はもっと中国語を学んでも良さそうなものだが、大半は英語を選択する。その理由をリサーチしてみた結果、3つの理由が分かった。

世界共通語としての英語に軍配がある

英語は欧米人だけではなく、世界中の国で世界共通語として英語を使っているため、英語を話せるようになれば、グローバル視点で考えるとかなり活用度が高い。

中国は驚異的な経済成長で世界2位の経済大国になり、今後も中国の影響力は高まっていくだろうが、中国語が今の英語の地位まで上がることはないだろう。

なぜなら、漢字ベースの言語を習得するには難易度が高過ぎるからだ。日本人でも、最初はひらがなから覚えて、徐々に漢字の読み書きができるようになったが、漢字文化がない外国で、途方もない時間をかけて中国語を学ぶスケールメリットはほとんどない。

いくら、中国人が多いといっても、国内限定なのでグローバル視点でみれば、英語の方が活用度が高い。

欧米からの最先端情報を入手できる

先端技術、ファッション、映画・音楽などの文化の最先端はやはり今でも欧米圏から発信される。そのため、英語を学ぶことで、翻訳されない情報も入手できるようになるため、一気にアクセスできる情報量がアップする。

特にネットは英語圏ベースの情報が圧倒的なので、英語学習しようと思えば、山のように教材となる情報が沢山ある。しかし、中国は一党独裁で民主主義ではないため、ネットの情報規制がかなり厳しく中国発信の情報はかなり少ない。

また、中国は先進国ではなく中国から学びたいという文化はかなり少ない。当局の規制で情報がかなり偏っている上に、トレンド的な情報がないので、学習したいというモチベーションを持ちにくい。

欧米人への憧れが強い

日本人は明治維新から150年以上も欧米を意識して、追いつき追い越せでやってきた。そのため欧米人から技術や文化を積極的に取れ入れて、先進国になることができた。

日本で流行るものは、大抵が欧米から輸入してきたもので、iPhoneや映画産業は最もなるものだろう。必然的に欧米人への憧れも強く、アパレル系のポスターなどは日本人ではなく西洋人を起用することも多い。

英語ができるようになれば、憧れの欧米人とコミュニケーションができるといったこともモチベーションになっている。こういった憧れは中国人にはなく、隣国にも関わらず中国人と仲良くなりたいという人は驚くほど少ない。

また中国関連のニュースは領土問題、環境汚染などのネガティブなものが多く、中国旅行する人も激減しており、中国離れが進んでいる。

まとめ

このような背景から日本人は中国語ではなく英語を学ぶ人が圧倒的多数になっている。もちろん僕も中国語を勉强するモチベーションは全くない。あまりにも英語圏の情報が魅力的過ぎるからだ。

しかしマーケット感覚で見れば、多くの日本人が中国語を選ばないからこそ、あえて中国語を選択すれば希少価値が上がり、高収入の仕事を得られるチャンスでもある。

これから第二言語を学ぼうとしている人は、英語、中国語の特性を考慮しながらどちらを選ぶか選択しよう。